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32話「驕った姫の落日」 森屋英太と志村晃は、朽ち果てた展望台で遭遇した後、軽く情報交換をし、 そしてそのまま展望台の最上階に留まっていた。 英太は元警備室の部屋の中を漁っている。かなり大昔にこの展望台は使われなくなったようで、 机や椅子、画面が割れて中の機械部分が剥き出しになったテレビモニター、いずれも厚く埃を被り、 壁に貼られた水着姿のグラマーな豹族の女性のポスターは色褪せ、傷みきっていた。 一方、晃はと言うと、展望台の窓から下界を見下ろしていた。 周囲を山や森に囲まれた閉鎖的な寒村で生まれ育ち、村から外へ出た事などほとんど無かった晃にとって、 遠くに見える海や街の明かりは非常に新鮮なものだった。 「どうしたんすか志村さん」 晃の様子を英太が見に来た。 「ん……いや、な。ワシは住んでいる村からほとんど外に出た事が無くてな。 こういう、景色を眺めるなんて事も無かったもんでな……」 「はあ……」 一体どんな村で育ったのだろう、と英太は思ったが、そこを聞く気は特に無かった。 人狼のヴォルフ、女子高生の平池千穂は目的地の展望台まであともう少しという所まで来ていた。 満月をバックに影が映える、廃墟の展望台が木々の葉の間から見えていた。 「もうすぐだな」 「うん……え? ヴォルフ、ちょっと待って!」 ヴォルフの後ろを歩いていた千穂が突然ヴォルフを呼び止める。 何事かとヴォルフが千穂に近付いてみると、千穂の持っているPSP型簡易レーダーに反応があった。 どうやら前方の展望台に、自分達二人以外に向かっている者がいるらしい。 レーダーの画面には「リリア・ミスティーズ」と表示されている。 「!! 千穂、伏せろ!」 「えっ!?」 ヴォルフが千穂の背中を押さえ、自分と一緒に地面に伏せさせる。 千穂がヴォルフの方を見ると、空に顔を向けていた。 見れば、満月輝く夜空を、翼を生やした人間が飛んでいくではないか。 レーダーを確認すると、どうやらあの人物が「リリア・ミスティーズ」と見て間違い無いようだ。 「……後をつけてみるか」 「そうだね」 二人は夜空を飛ぶ謎の人物を追跡してみる事にした。 「ん?」 「どうした森屋」 英太が満月の輝く夜空に、何かが飛んでいるのを目撃した。 最初は鳥か何かかと思ったが、こんな夜中に鳥が飛ぶというのもおかしい。 なら、あれは何なのだろう? 「何かが、飛んでくるような……」 「何……?」 英太の言葉を受け、晃が夜空に目を凝らす。 確かに、何かがかなりのスピードでこちらに向かって――。 「……森屋! 部屋に戻れっ!!」 「え!? 何!?」 何かを察知したのか、晃が突然血相を変えて英太に警備室跡に戻るよう急かした。 「どうしたんだよ志村さん!?」 「いいから早く!!」 そして英太が警備室内に入り、展望ルームの窓から見えない位置に移動した、 その直後だった。 ダダダダダダダダダダッ 「ぐぉっ、がっ、ぐ、あ」 機関銃の射撃音と共に、警備室の入口付近に立っていた晃の身体中を弾丸の掃射が襲った。 連続発射された計10発の弾頭が、晃の胴体を容赦無く抉り、貫通した部分から赤い血液が噴き出し、 埃に塗れた床に飛び散り黒っぽい斑点模様を作る。 そして晃の口からごぼっ、と、血液が噴き出し、そのままうつ伏せに倒れ込んだ。 英太は奇跡的に無傷だったが、このままでは殺されるのは時間の問題だった。 (くそっ、相手は銃を持っている、しかもマシンガンか何か……どうする? どうすればいい、俺!?) 志村さんは辛うじて息があるようだ。駆け寄りたいが、丁度部屋の入口付近で倒れてしまっているため、 下手に飛び出すと自分も銃撃される可能性が高い。 入口から顔だけ出して、様子を窺うと、展望ルームの外に翼を生やした女性と思しき人間が飛んでいた。 手には何やら銃のような物を持っているのが見える。 しかも拳銃とかそういう類の物では無い、あれは恐らく――機関銃とかそういう物だ。 どうやらあれで自分と志村さんを銃撃したようだ。 あの翼の生えた女はもうすぐ自分と志村さんの息の根を止めるためにこの部屋に入ってくるだろう。 英太は今丸腰の状態だった。自分のデイパックは現在、有翼女から視認出来る位置にあるテーブルの上に置いてある。 取りに行くのは自殺行為だし、もし取りに行けたとしても中身は折り畳み式のナイフと謎の動物のぬいぐるみなのだが。 ――基本支給品については恐らく全参加者共通なのだろうから、面倒なので省く。 一方の晃の所持品は有翼女からは見えない位置にある別のテーブルの上に置かれている。 中身は確か、鎌とチキンラーメン。とても連射可能な機関銃に対抗出来る道具とは思えない。 この部屋には一つしか出入口は無い。まさに万事休す。 しかし、志村晃の支給品である鎌の事を思い出した英太の頭にある考えが浮かんだ。 (一か八か……!) リリア・ミスティーズは展望台の展望ルームのすぐ外を飛んでいた。 たまたま目についたこの廃墟の展望台だが、運良く参加者がいた。しかも二名。 一名はたった今の銃撃で仕留めたようだが、もう一人は奥にある部屋に隠れてしまった。 だが、別に問題では無い。中に入って始末すれば良いだけの事だ。 「隠れたって無駄ですよ。今行きますから……」 邪悪な笑みを浮かべながらリリアが展望台の中へと入っていく。 そして装備した短機関銃、USSR PPSh41の空になったドラムマガジンを交換し、 ゆっくりと部屋の入口に近付いていった。 この時、リリアはすっかり油断してしまっていたのだろうか。 入口から部屋の中に入った時、すぐ脇に隠れている森屋英太に気が付かなかった。 「うおおおおおおおおおっ!!」 「なっ!?」 英太が雄叫びを上げながら、右手に持った鎌を大きく振り被ってリリアに突進した。 リリアは咄嗟にPPSh41を英太に向け掃射――する暇も無かった。 ドスッ! リリアの首に鎌の曲がった刃が深々と突き刺さる。 衝撃で思わずリリアは持っていたPPSh41を床に落としてしまった。 鎌が刺さった場所から、大量の血液が噴き出し、リリアの首元、ドレス、そして床を光の加減でドス黒い液体に見える血が汚す。 リリアは首から鎌を引き抜こうとしたが、出来なかった。 (こ、ここまで、だと言うの……?) 身体中から力が抜け、リリアは遂に膝をつく。 意識が徐々に遠退いていく。予想もしていなかった呆気無い自分の幕切れに、リリア自身、心の中で苦笑していた。 (油断、していた……何て無様…………お笑い…だ……わ………) バタン、とリリアの身体が倒れ、動かなくなる。 そしてあっと言う間に大きな血溜まりが出来、首から噴き出す血液も段々と少なくなり、やがて……何も出なくなった。 リリアの両目は開いていたけども、もう光を宿していなかった。 森屋英太は、たった今自分が殺した翼の生えた紺色のドレス姿の女性の死体の前で立ち尽くしていた。 よく見れば両手が小刻みに震えているのが分かる。 前回の殺し合いの時でさえ一人も手に掛けなかったが、ついに今回の殺し合いで初めて殺人を犯した。 数秒ぐらいその場に立ち尽くしていたが、晃の事を思い出し急いで駆け寄る。 幸いまだ息はあったが、身体中に穴が空きそこから血が噴き出して床に流れている。 明らかに致命傷だった。 「森屋……さっきの奴はどうした……」 「……死にました。俺が殺しました」 「……! そう、か……ぐうっ、ゲホッ、ゲホッ!」 「志村さん!」 吐血する晃を英太は心配するが、どうする事も出来ない事は彼自身がよく分かっていた。 英太の頭の中に、以前の殺し合いでクラスメイトの死に際を見た時の記憶が蘇る。 特に、一緒に行動を共にしていたとある女子の事が。 ――えいたくん……なみだでしょっぱいよ……。 ――……で…も…………これで…さびしくない…よ…………こ…わく……ないよ…………。 「……くそっ…くそっ……」 慣れる慣れないの問題では無い。いつ見ても人が死ぬ場面は嫌なのだ。 流石に「あの時」のような悲しみは無く、涙も出なかったが。 そして晃は薄れゆく意識の中、最期の言葉を英太に伝える。 「英太…いいか…………絶対に……生きて…帰れ………!」 そう言い終えるのと同時に、晃の両目は閉じられ、静かに息が絶える。 英太は沈痛な面持ちで、それを見届けた。 展望台の階段を駆け上がり、ヴォルフと平池千穂は最上階の展望ルームに辿り着いた。 数分前、二人は空を飛ぶ「リリア・ミスティーズ」と思われる人物を見付からないように追跡していた。 するとリリア・ミスティーズは廃展望台の展望ルームに持っていた武器らしき物を向け、直後に機関銃の射撃音が響いた。 もうしばらく様子を見てみると、リリア・ミスティーズは、 そのまま展望ルームのガラスが割れている所から展望台の中に入っていってしまった。 そしてしばらく様子を見ていたが、それっきりで銃声も何もしない、何も分からなくなってしまった。 仕方無いので警戒しつつ、展望台を上ってみる事にしたのだ。 「どうなったのかな……」 「しっ! まだいるかもしれん。大きな声を出すな」 小声でやり取りする二人。ヴォルフはその手に二十二年式村田銃を握り、 警戒しながら先程リリア・ミスティーズが展望台内部に侵入した位置を目指す。 そしてその位置に辿り着き、そこで二人が見たもの。 「!!」 「こ、これは……!」 それは、血塗れで仰向けに寝かされた老人の死体。 身体中に穴が空いているので、先程機関銃らしき物を掃射していたリリア・ミスティーズに殺されたのだろう。 そして老人の死体を見下ろし、呆然と立ち尽くす学生服姿の少年。 少年の方はどうやらほとんど無傷のようだ。 ヴォルフは死体を見るのには慣れていたが、千穂は初めて死体を目にするため、思わず目を背けていた。 そんな千穂の事を心配しつつも、ヴォルフは当事者と思われる少年に話し掛ける。 「……なあ、ちょっといいか?」 「あ……アンタら、いつの間にそこに」 「俺達は殺し合いには乗っていない。とりあえずそれは本当だ……この人は……さっきの奴に?」 「さっきの奴って言うのは、そいつか?」 「何……ッ!!?」 少年が指差した方向には、 翼を生やした、紺色のドレスを身に纏った黒い長髪の美しい女性――の死体が転がっていた。 細い首に鎌が突き刺さり、床には血溜まりが出来ている。 「……間違い無いよヴォルフ。レーダーに名前が出ている」 「本当か……」 千穂の持っているPSP型簡易レーダーを覗き込むと、 白い文字色で「ヴォルフ」「平池千穂」「森屋英太」、赤い文字色で「志村晃」「リリア・ミスティーズ」と表示されていた。 「森屋英太」は恐らくこの少年、「志村晃」は恐らくこの死んでいる老人だろう。 ヴォルフと英太の二人はリリアの死体に近寄る。千穂はやや離れた位置からそれを見ていた。 「……そうだ。こいつに殺されたのか、この人は」 「ああ……」 「……こいつを殺したのは、お前か?」 ヴォルフが英太に尋ねる。 それに対し英太は少し辛そうな表情で、だがしっかりと答えた。 「ああ……俺が殺した……俺が……」 ヴォルフと千穂は黙ってその告白を聞いた。 風が吹き抜ける音が、展望台最上階に響いていた。 【リリア・ミスティーズ@ムーンライトラビリンス改造版 死亡】 【志村晃@SIREN 死亡】 【残り 38人】 【一日目/黎明/F-7展望台最上階警備室】 【森屋英太@自作キャラでバトルロワイアル】 [状態]:健康、返り血(中)、悲しみ、少し呆然 [装備]:無し [所持品]:基本支給品一式、バタフライナイフ、 マーフィー君@増田こうすけ劇場ギャグマンガ日和 [思考・行動]: 0:生き残る。 1:志村さん……。 2:ついに人を殺しちまった……。 3:狼男(ヴォルフ)と可愛い女の子(平池千穂)、話してみるか。 4:太田に今度会ったら……どうする? 5:太田以外のクラスメイトと合流したい(但し太田の仲間らしい吉良は微妙)。 6:シルヴィアの事が少し心配。 [備考]: ※本編死亡後からの参戦です。 ※「宮田司郎」のおおよその外見的特徴を把握しました。 【ヴォルフ@オリキャラ】 [状態]:健康 [装備]:二十二年式村田銃@SIREN(8/8) [所持品]:基本支給品一式、8㎜×53R弾(30)、ナッチの写真集@永井先生 [思考・行動]: 0:リーヴァイを探す。殺し合いをする気は無い。首輪を何とかしたい。 1:この少年(森屋英太)と話す。 2:平池千穂と行動を共にする。 3:襲われたら戦う。 4:あーそういえば尻尾の件はどうするか。 [備考]: ※伊賀榛名、中村アヤのおおよその特徴を把握しました。 【平池千穂@オリキャラ】 [状態]:健康、死体を見て少し気分が悪くなっている [装備]:金属バット [所持品]:基本支給品一式、PSP型簡易レーダー@オリジナル [思考・行動]: 0:殺し合いはしない。生き残る。 1:少年(森屋英太)と話す。 2:クラスメイトの二人(伊賀榛名、中村アヤ)を探す。 3:ヴォルフと行動を共にする。 4:尻尾まだ触ってないな……いや尻尾だけじゃなくてもっと他の……。 [備考]: ※リーヴァイのおおよその特徴を把握しました。 ※F-7一帯に銃声が響きました。 ※F-7展望台最上階警備室に志村晃、首に鎌が刺さったリリア・ミスティーズの死体と所持品が放置されています。 志村晃の所持品=デイパック(基本支給品一式、チキンラーメン(5)) リリア・ミスティーズの所持品=USSR PPSh41(71/71)、 デイパック(基本支給品一式、PPSh41の予備ドラムマガジン(4)) BACK 聖堂、考える二人 時系列順 NEXT 赤い水 BACK 聖堂、考える二人 投下順 NEXT 赤い水 BACK 廃展望台での遭遇 森屋英太 NEXT 三者三様 BACK 廃展望台での遭遇 志村晃 GAME OVER BACK For an irreplaceable younger sister ヴォルフ NEXT 三者三様 BACK For an irreplaceable younger sister 平池千穂 NEXT 三者三様 BACK ブラッド・プリンセス リリア・ミスティーズ GAME OVER
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真田幸村は気付ばその場にいた。 手には相棒たる十文字槍。身体や鎧には傷一つない。 「ここは……」 脳裏に蘇る記憶。 既に死城と化した大阪城を後に、徳川の大軍勢へ突撃を敢行した。 狙うは家康が首ただ一つ。三千もの軍勢がただその一点を目指して突貫する。 一陣、二陣、三陣からなる波状攻撃で、兵を削りながらも家康が眼前まで行き着いた。 だが、後詰めの到来により家康の姿は再度群衆へと消える。 それが幸村が武勇の終着点であった。 道端にあった神社にて疲労困憊の身を置いていた所を兵士に発見され、首を差し出した。 身に侵入してくる刃の感触は今でも鮮明に思い出せる。 あれが幻の類であったなど有り得ない。 有り得ないが……今幸村は無傷な姿で立っていた。 「死して尚夢幻の最中、か……」 己の成した事に幸村は一点の悔恨もなかった。 やり遂げたからだ。 義を通し、牙を振るい、真田の名を世に知らしめた。 例え、家康を討ち取る事はできずとも、幸村は―――真田は戦い抜いた。 圧倒的不利な状況で、既に敗北が決定付けられた状況で、最後まで。 大勢力に振り回されるだけの弱小の者達が、最後まで天下人たる家康を脅かし続けた。 言うなれば、意地を通したのだ。 だからこそ、幸村に悔恨はない。 (現世では兄者に苦労をかけるだろうな……だが兄者なら、真田の行く末を正しく示してくれる筈だ) 終着の後に現れた、再びの戦場。 先程の老人の話が虚言や妄言の類ではない事は、幸村には分かっていた。 梟雄、もしくは狂人か。そのどちらであろうと現状に変わりはない。 あの場にいた者共で殺し合い、生き延びた三名を解放するという催し。 幸村はまだ戦場の只中にいた。 (戦、か……) 武具、防具ともに問題なし。 愛馬や味方の軍勢はいずとも、大軍を相手とする訳でもなし。 個対個の戦いであれば、そう後れをとるつもりはなかった。 (だがしかし、俺は……) ただ一つ幸村に欠けているとするならば、それは生存意欲であろうか。 大乱を終え、己が戦い決着をつけ、死を受け入れた。 その直後に、生き延びたくば殺し合えと言われたところで十全な気持ちで槍を振るえる訳がない。 (どうするべきか……) 迷走を抱きながら、幸村は立ち続けていた。 闇の中、ただ一人。 そうしてどれほどの時間が経過しただろうか。 彼は足音を聞いた。 ひたひた、と足音は迷うことなく幸村の方へと近付いてくる。 答えのでない心持ちのままに幸村は臨戦の構えを取った。 「足を止めよ。それ以上近付かねば、俺も槍は振るわん」 闇から現れた男は、黒色の衣裳に身を包んでいた。 ただし着物と違い、身に張り付くような衣服を着ている。 幸村の時代ではあまり見ない服装であった。 男は幸村の静止に動きを止めた。 ポケットに両手を突っ込んだまま、向けられた槍の穂先を見詰める男。 幸村は男の仕草を油断なく見る。 自然体に近い様子でありながら、まるで隙というものが見られない。 戦場で幾千もの戦士を見てきたが、ここまでの者は数えるほどしか記憶にない。 「―――食うぜ」 直後、場は急転した。 地面を蹴り抜き宙空に身を置く男。 十メートルはあった間合いがただの一跳びで零となる。 幸村は目を見開き、大きく下がる。 下がりつつ槍を突き出すが、宙空の中にありながら男は上体を捩り、十文字の刃を回避しきる。 着地。 間合いは槍の内側。 (無手―――!) 槍なし。刀なし。鎧なし。 男は素手で幸村の眼前にある。 刀を抜く。 斬るためではない。防ぐために刃を掲げる。 防ぐ箇所は頭部。 身体は鎧に包まれており、拳骨で傷を与える事は不可。 ならば頭部を防げば問題はない。 幸村の読みは―――当たった。 男の選択は右拳による頭部への打撃。 吸い込まれるように拳が刃へと向かっていく。 刃に当たれば切刻まれるのは男の拳であった。 (な―――!?) だが、刃に触れる寸前で男は拳を止めた。 動きがまるで読まれていたのだ。 「――――ド阿呆ッッッ!!!!!」 直後、旋風が吹きすさんだ。 衝撃が両の腕を襲い、甲高い音がなる。 宙を舞う物が一つあった。 それは月光を受け光の残滓を放ちながら、くるくると回り、幸村の足元に突き刺さる。 刀身。 幸村が掲げていた日本刀の刀身が、半ばから切断され、地に突き刺さったのだ。 男は右足を振り切った体勢をとっていた。 男の行動は単純明快。 右足によるハイキックを刀身へ当て、へし折った。 ただそれだけのことであった。 「日の本一の兵が、戦場の最中で迷い事とは恥を知れッッ!!」 言葉は衝撃となり、幸村の身体を叩く。 幸村が知覚できたのは其処までだった。 鈍い音が鳴り響き、意識は暗闇へと吸い込まれていった。 ◇ 地上最強の生物・範馬勇次郎は激怒していた。 かの高名たる日の本一の兵・真田幸村の予想外の腑抜けぷりに、言い様のない憤りを感じていた。 一目見れば分かる。 あの宮本武蔵を見た時のように、身体の芯に電撃が落ちる感覚があった。 理由なぞどうでも良い。大方徳川のじじぃのクローン技術か何かだ。 ただ、拳を合わせられれば、かの日の本一の兵と戦えるのならば、それだけで良かった。 だが、蓋を開けてみれば、期待外れもいいところだ。 迷い、侮り、決意も気合もない、腑抜けた刃を向けてきた。 (かの真田幸村が―――何を、何をしているのだッッ!?) 今、真田幸村は森林の中で倒れ伏している。 生きているか、死んでいるかは分からない。 手加減の無い、渾身の拳を叩き込んだ。 死んでいるか、生きているかなどどうでも良かった。 見込み違いの男に気を留めている程、今の勇次郎は暇ではなかった。 (他の奴等は楽しませてくれるんだろうな……) 先の場にて見た数多の人々。 中には勇次郎をして舌を任せる雰囲気の猛者すらいた。 まだ見ぬ彼等との闘争を夢見ながら、勇次郎は殺し合いの会場を歩いていく。 ◇ 「な、何だったの、さっきの音は……!」 暗闇の森林を音もなく走る者がいた。 男の名はマルコ。 マルコは先程聞いた凄まじい音の方角へと向かっていた。 「あぁ……人が倒れてるよ!」 走り続けて数分。 マルコは地面に倒れ伏す一人の男・真田幸村を発見する。 幸村は口端から黒い鮮血を流しているものの、呼吸はしていた。 生きているが、相当に深いダメージは負っているようであった。 「くっ、殺し合いが既に……気をしっかり持つね、マルコが今助ける!」 マルコは幸村を背負い、再び走り出す。 背負った一つの命を救うため、全力疾走で。 ただ一つ問題があるとするならば、マルコが殆ど何も考えずに走っているということ。 もともと精神年齢は幼い上に、単純な性格だ。 行き先は不明、ただ前に、愚直に前に進むのみ。 日の本一の兵を背中に、猛進マルコが突っ走る。
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「ここですか……」 現在様々な参加者が目指している場所、東京ビッグシティに赤屍は来ていた。 目的はアグ○スからの天野河リュウセイを、あの世に送るという依頼を果たすため。 正確には、その依頼の過程を楽しむ為に。 「随分と広い場所ですね……」 そう呟くと、東京ビッグシティの周りに居る徹夜組やスタッフを見渡す。 しかし幾ら赤屍といえど、これだけの人数の中で一人を見つけるのには苦労する。 「流石に、これだけの人数の中から探し出すのには骨が折れそうだ」 そう言うと彼は手から無数のメスを出現させる。 「少し数を減らしますか……。幸いにも今、世界は殺し合いの最中ですしね」 「おっと。待ちな!」 「!」 赤屍の前に現れたのは無限の胡桃を発動させた6/。 「貴方は?」 「悪いな……。アンタにゃ恨みはないが俺が目立つ為に倒されて貰うぜ」 「クス。面白いお人だ」 二人の、会話が終わるよりも早く無数の胡桃が赤屍を襲う。 「胡桃とは中々ユニークな武器ですね」 赤屍は自分に向かってくる胡桃を、出現させたメスで全て弾き飛ばす。 その直後、一瞬にして6/との距離を詰め新たに出現させたメスを振るう。 「流石は全ジャンル最強キャラと言われるだけあるぜ。 恐らくカオスロワの参加者の中で最強はアンタだな。……だが!」 メスをかわし再び胡桃を出現させる。そして 「だからこそ!アンタを倒せば俺は凄く目立つ!」 そう叫んだ後、全ての胡桃を赤屍に向かって放つ。 「またこれですか?貴方も芸がありませんね……」 詰まらなそうに、そう言うとそれら全てを舞うようにかわす。 「赤い闇(ブラッディ・ダークネス)」 次の瞬間、赤屍の姿及び気配が消える。 「消えた?」 「後ろですよ」 後ろを振り返る6/そこに居たのは 「!?」 全身に胡桃が突き刺さった赤屍だった。 「成る程……。読まれたいた……という訳ですか?」 「ああ」 「ですが。残念でしたね。私には「死というものがイメージ出来ない。だから死なない。だろ?」 「言うまでもありませんでしたか」 「それに、まだこれで終わりじゃねえ」 そう言うと6/が指を鳴らす。次の瞬間、赤屍に突き刺さっていた胡桃が爆発する。 勿論、赤屍も唯では済まない。爆発に巻き込まれ文字通り木っ端微塵になっていた。 【赤屍蔵人@GetBackers-奪還屋- 】死亡確認 「ここはカオスロワ……。油断すればブロリーがタクアンに殺される世界。 幾らアンタでも、ここじゃ不死じゃないし、下手すればその辺のモブにすら殺される。そういう場所さ」 そう言うと。赤屍を倒した、これで目立てると大喜びで去っていた。 【一日目・03時10分/日本・東京ビッグサイト】 【◆6/WWxs901s氏@カオスロワ書き手】 【状態】健康 【装備】なし 【道具】支給品一式、その他不明 【思考】基本:自分が主役になった状態で主催者を倒して目立つ。 0:目立ったぜ!!!! 1:仲間(手下)を集める。 2:赤屍を倒した技……あれ必殺技に出来ないかな? 3;恋愛フラグが欲しい。 4:仲間の所に戻る ※今までとは別人ですが、並行世界の自分から電波を受けとったようです。 ※無限の胡桃を意図的にオミットしました。 ※◆6/WWxs901sを目立たせる同盟と別行動のようです 「クス」 6/が去っていった数分後。赤屍は何も無かったかのように立っていた。 【赤屍蔵人@GetBackers-奪還屋- 】生存確認 「成る程……彼の言うとおりだ。ここでは私も油断すると危ないようですね」 楽しそうに笑みを浮かべる。すると彼のポケットに入れていた携帯が鳴る。 「はい。もしもし」 「ちょ……ちょっと!あんた今何処?早く私を助けに着なさい!」 電話をかけてきたのはアグ○スである。その声は酷く焦っている。 「はて?何の事でしょう?私が受けた依頼は天野河リュウセイをあの世に送る事だけですが?」 「いいから早く助けて!私が殺される!」 そう言うが早いか刀が空を切る音と、何かが床に落ちたゴロンという音が聞こえてくる。 何者かが電話の向こうでアグ○スの首を切ったのだ。 「……依頼主が死んでしまっては、この依頼は無効ですね……」 そう楽しそうに言うと赤屍はビッグサイトを見つめる。 「そうですね。依頼も無くなった事ですし、このコミケというものに参加でもしてみますか。 ですが始まるまでには、まだ時間があるようですね。……じっとしているのも詰まらない。 少し何処かで時間を潰しますか……。もしかしたら胡桃使いの彼とまた会えるかも知れませんしね」 【一日目・03時15分/日本・東京ビッグサイト】 【赤屍蔵人@GetBackers-奪還屋- 】 【状態】健康 【装備】メス 【道具】支給品一式 【思考】 1:6/に興味 2:コミケに参加してみる 3:コミケが始まるまで時間を潰す 「東京都知事を倒してくれた。天野河リュウセイには感謝しなくてはいけませんね」 刀についた血を払いながら弱音ハクが呟く。 そうアグ○スを殺したのは他の誰でも無い彼女だったのだ。 「これでレンの障害の一つは潰しました。ですがまだ彼を狙う組織は沢山ある。これからが本当の勝負ですね」 そう言うと彼女は、アグ○スの支給品を回収し更なる戦いへと身を投じるのであった。 【一日目・03時15分分/???】 【弱音ハク@VOCALOID派生】 【状態】健康 【装備】オルテガのマスクマント@ドラクエ3、斬鉄剣@FFシリーズ 【道具】支給品一式 、アグ○スの支給品 【思考】 基本:レンや他の家族を救う 1:レンを狙う者は全て斬る ※8期とは別人 【アグ○ス@現実?】死亡確認
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でっていう! ヨッシー 正式名称は「ヨッシー」。鳴き声も同じく「ヨッシー」のはずなのだが、 「ウィッキー」だの「でっていう」だのと空耳されてしまい変なあだ名が付いてしまった。 「スーパーマリオワールド」で初登場したスーパードラゴン。 「でっていう」は主にネット上で呼ばれる、彼(?)の愛称であり、 当然ながら任天堂の公式設定とは何の関係もない。 元ネタはネス湖で有名な「ネッシー」。 ヨッシーの出生地は「ヨス湖」という設定になっている。 が、実は任天堂社員のあだ名からとっているという話もある(吉田さん、とかだろうか)。 「卵を産むからメスだ」と勘違いされることも多いが、ヨッシー族には基本的に性別が無い。(*1) 喋れるのかどうかについてははなはだ疑問だが、初登場時には思いっきり喋っている。 初登場時はノーマルカラーとして緑、特殊な能力のある赤・青・黄の4色が登場したのみだったが、 以降は白・黒・水色・ピンク等々、様々な色のヨッシーが登場している。 マリオのサポート役として敵を食べ、火を吹き、地震を起こし、空を飛ぶ程度の能力も 喰った敵をその場でタマゴにしたり、必殺技ヒップドロップを習得したり、 喰ったフルーツをその場でジュースにしたり、重力をも操れるようになった。 また、「スマッシュブラザーズX」に登場した際の「最後の切り札」として、 「スーパーマリオワールド」で初登場した際の3つの能力を同時に扱える「スーパードラゴン」を使った。 ちなみに背中の赤いものは当初は完全な乗り物であったため「鞍」をつけたものだと思われるのだが、 「スマブラX」などの最新作品ではいつの間にやらふくらみがつき、完全に「甲羅」ということになってしまっている。 さんざんドラゴンというよりカエルだのトカゲだの言われているのに、更にカメ疑惑まで・・・? 「スーパーマリオワールド」が発売されてから、わずか1年で 初の主役タイトル「ヨッシーのたまご」が発売されており、とても人気の高かったキャラであることがうかがえる。 また、「スーパーマリオ ヨッシーアイランド」では一族でマリオ出生の手助けをしており、 ヨッシー一族無くしてマリオ(およびルイージ)の誕生は無かった。 しかしヨッシーアイランドシリーズ発売を機に完全に別シリーズの主人公と化してしまい、 「マリオワールド」での印象も強い他、パーティゲーム系では欠かさず登場するマリオファミリーの一人でありながら、以降アクションのスーパーマリオ本編での出演はやや薄くなる傾向にある。 一応、64でゲスト出演したり、サンシャインではマリオを乗せて走り回ったりしているのだが、 それでも登場機会がもう一人の緑並みに少ない。 「でっていう」の名前の由来は諸説あるが、 窪塚洋介のライフカードのCMで「で?っていう」という発言 ↓ SMAP×SMAPでそのパロディネタ(カボヅカくん)。 ↓ 2chでも流行る ↓ 「でっていう」って(スーパーマリオワールドの)ヨッシーの鳴き声じゃん」という誰かの発言。 …でネット上でヨッシーの別名として定着したのが一般的な説。 N64「ヨッシーストーリー」からは「どうぶつの森」シリーズのとたけけなどで有名な作曲家、 戸高一生氏の声を加工したものが使われているので、同作以降の鳴き声はどう聞いても「でっていう」とは聞こえない。 だが、NewスーパーマリオブラザーズWiiでは再びスーパーマリオワールドの「でっていう」の鳴き声が使われている。 ニコニコRPGでは、マリオの技の一種として登場。 どこからともなくでっていうが現れてふんづけダメージを与える。 攻撃依存0の技(マリオ本人が何もしていないから)なので、低レベルでもそこそこのダメージを与えられる。 マリオを離れた所では、アニメ「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」の 4期OP曲「WARRIORS」のイントロ部分がそう歌っているように聞こえるので、 「でっていう」弾幕が張られることもある。 この曲は最終的に歌手のアウトロ部分での切ないシャウトに由来して 「汗・・・ベイベェ」という愛称が付けられてしまった為、 「でっていう」という言葉が直接この曲を意味することはないが、参考までに。 関連動画 「大乱闘スマッシュブラザーズX」無線通信集。 /ニYニヽ (ヽ /( ゚ )( ゚ )ヽ /) (((i ) / ⌒`´⌒ \ ( i))) でっていうwwwwww /∠_| ,-)___(-,|_ゝ \( ___、 |-┬-| ,__ ) | `ー'´ /´ | /
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クライシス関連の豆知識 どんなところ? 危険な場所。一定間隔ごとに敵が出現します。 それを全滅させていきます。 何か良い事あるの? 経験値がたくさんもらえます ラビリンスのボス相当の敵も出るので良いアイテムを入手できる可能性 があります 黒クッキーと青クッキーをもらえます。クッキーを交換することで良い アイテムを入手できます どんな準備が必要?? 死んでも泣かない心の準備 回復用のPOT、エーテル、薬、カード等等・・。 何度か通って必要なものがあればそろえていく・・ というのでよいと思います。 バフ用アイテムはあって困ることはないと思いますヽ(゚∀゚)ノ ※PTで挑む場合は最高レベルの人が開くこと。 PTリーダーでなくても構わない。 どうやってはじめるの? 町にいる闘技場管理人に話しかけることでクライシスバトルマップに移 動されて開始します。PTメンバーの一人が話しかければOKです。 PTリーダーが開けたけど、入れる人と入れない人がいるのは何故? 開ける人のレベルによってクライシスバトルのレベルが決定します そのクライシスバトルのレベル帯でない人(参加可能レベル以下)でもPTであれば転送される。 例:57,53,51,49,47,35のPTの場合 57の人が開いた場合は全員は入れます。 でも51の人が開いた場合、57、53の人はPTから蹴り出され クライシスにも入る事は不可能です。 出現の2時とか4時とかって何?その時間にならないとポップしないの? いえ、ここでいう2時とか4時とかは時間の事でなくて方角の事です。 クライシスのマップは円形のため上から見て、北側を12時、東を3時、 南を6時、西を3時としています。下図を参照してください。 2時(北 東)、4時(南東)、8時(南西)、10時(北西)の壁際にモンスターが出現します。 戦っていたらどちらが北か方角がわからなくなった。 まずは落ち着いてキーボードの「Home」キーを押しましょう。視点が自動で回転して北を向きます。 後、何回か通って落ち着いてくると北側の壁に、斧が突き刺さった玉座があるので、それを方角の目印にすると良いでしょう。 移動したいけど、敵と味方が多すぎて地面をクリックできない そんな時には、Ctrlキー+クリックをしましょう。確実に地面をクリックして移動することが出来ます。 敵がどこにポップするか覚えられない>< 1派 4時 場所4時に移動 2派 4時 3派 2時 10時 場所中央に移動 4派 2時 4時 10時 5派 2時 10時 6派 2時 4時 10時 7派 2時 10時 8派 2時 4時 10時 9派 2時 4時 10時 10派 全部 11派 4時 場所4時に移動 12派 2時 4時 10時 場所中央に移動 13派 2時 10時 14派 2時 4時 15派 8時 10時 16派 全部 17派 全部 18派 全部 19派 4時 8時 20派 全部 覚醒 21派 4時 場所4時に移動 22派 2時 10時 場所中央に移動 23派 2時 4時 10時 場所4時に移動 24派 2時 4時 10時 25派 2時 4時 10時 26派 4時 10時 27派 2時 8時 10時 場所2時に移動 28派 2時 4時 10時 場所4時に移動 29派 2時 10時 場所2時に移動 30派 全部 場所4時に移動 31派 全部 32派 4時 33派 4時 10時 34派 4時 10時 35派 全部 場所2時に移動
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絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦(後編) 439 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 00 58 09 ID ??? メイリン『何であなたまでイントネーションがシスの暗黒卿っぽいの?! ……あれ? コートニーさん?』 コートニー『台詞取られた………orz』 ロウ「更に! レッドフレームがパワードレッドになる事で!」(着地した後一旦ゲートの奥に戻る) メイリン『えっ? 何ですか、あれ?!』 コートニー『巨大な……日本刀?!』 ロウ「ガーベラ・ストレートvol.2、通称150ガーベラを使う事が出来るッ!!」(150ガーベラを構える) メイリン『全長150mくらいの非常識な大きさの日本刀出てきた――――――?!』 エド「おいおい、こいつぁ……ヤバいな、流石に」 コートニー『ASTRAY……『王道じゃない』作品の面目躍如とも言うべき、メチャクチャな装備だな』 ロウ「という訳で早速……150ガーベラ・ストラァ―――――――シュ!!!」(150ガーベラを振り上げる) エド「クッ、あんなもんに直撃を喰らったら、いくらソードカラミティでも!」(咄嗟に身構える) ガキッ エド「………ん?」 メイリン『えっ? ……っと、ロウ選手のパワードレッドの振り上げた150ガーベラ、一向に振り下ろされません! 一体どうしたんでしょうか? マシントラブルとか?!』 コートニー『ああ、それなら天井を見てみろ』 メイリン『天井……?』 (天井の骨組みに150ガーベラの先端が引っかかってる) メイリン『おっとぉ?! 150ガーベラが天井の骨組みに引っかかって取れなくなっている様です! これはもうダメです! 第一試合のアスラン選手と同じくらいダメです!!』 ロウ「ちくしょ~~~! 天井が低すぎた!」 エド「……何だか知らんけど、とにかく今がチャンスみたいだな!」(シュベルトゲベールで斬りかかる) ロウ「だが、150ガーベラが使えなくったって!」(150ガーベラから手を離し、シュベルトゲベールを掴む) メイリン『パワードレッドのアームが、シュベルトゲベールのフレーム部をガッチリ掴みました! 凄い早業です!』 コートニー『パワーだけではなく、レスポンスも格段に向上している。単純な打撃攻撃だけでもかなり強いぞ』 ロウ「ってぇい!!」(シュベルトゲベールのフレームを力任せに捻じ曲げる) エド「クッ! なら、これはどうだ?!」(パンツァーアイゼンを飛ばし、パワードレッドの腕を掴む) ロウ「何の!」(パワーでワイヤーを引きちぎる) エド「引きちぎった?! ……全く、MSのパワーじゃないぜ、そりゃあ!」 メイリン『強化パーツの登場で、レッドフレームは格段にパワーアップ! 形勢逆転です!』 ロウ「150ガーベラが使えないのは予想外だったが、このまま一気にキメさせてもらうぜ!」 エド「このままやられるかよッ!」 440 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 00 59 13 ID ??? ロウ「おりゃあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」(パワードレッドの超パワーパンチ) エド「……ッ! そこだ!」(マイダスメッサーを抜く) ザギィッ!! メイリン『エド選手、レッドフレームのパンチを避け、マイダスメッサーをナイフの様に用いて 装甲の継ぎ目に突き立てました!』 ロウ「うおぉっ?! 右手が!」(右手首が脱落する) エド「一発が怖い相手なら、避けちまえば問題はねえのさ!」 ロウ「やるな……流石、プロのパイロットは違うぜ!」 エド「さあて! そろそろ決着と行くぜ!」(一旦距離を置き、マイダスメッサーを2本とも投擲) メイリン『エド選手、マイダスメッサーを投擲し、シュベルトゲベールを持ちレッドフレームに迫ります!』 コートニー『今まで幾人ものコーディネイターを屠った“切り裂きエド”だ。間合いに入ればまず負けはないな』 ロウ「おっとぉ! 成る程、そっちがその気なら、俺だって受けて立つぜ!」(マイダスメッサーを避け、構える) メイリン『エド選手に対しロウ選手! あくまでも徹底抗戦、反逆の意思を見せます!』 ロウ「見せてやる! これが俺の……赤い一撃(レッドフレイム)だぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――ッ!!!」 メイリン『ロウ選手、威勢はいいけどその実体は物凄いパンチ! どうなる――――――?!』 エド「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――ッ!!!」 (機体の姿勢を低くし、シュベルトゲベールを突き出す) ロウ「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――――――ッ!!!」 ドォォォォォォォォォォォォ――――――…… メイリン『二人の全力の一撃が交差! レッドフレームの赤い一撃がソードカラミティの頭部を捉え、 そしてソードカラミティのシュベルトゲベールがレッドフレームのボディを切り裂きました!』 コートニー『ここで倒れた方の負けだ……一体どちらが?』 エド「…………」(シュベルトゲベールを構えたまま立っている) ロウ「…………」(拳を突き出した状態のまま立っている) メイリン『…………』 コートニー『…………』 コニール「……………」 ジェス「…………」 ロウ「ぐぅっ………」 441 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 01 01 14 ID ??? メイリン『ああっ!』 コートニー『レッドフレームが倒れたな……!』 エド「……ッはぁ……ヤバかったが……何とか勝ったって事だな」 メイリン『ご覧下さい! レッドフレームの背中に、先程避けたと思われたマイダスメッサーが突き刺さっています!』 コートニー『わざと直撃を外したマイダスメッサーの軌道も計算に入れていたのか』 エド「へへっ……要は頭の使い様ってこった」 メイリン『レッドフレームは頭部を破壊されてはいませんが……戦闘は続行可能なのでしょうか?』 コートニー『駆動系にかなりのダメージを受けている様だ。ファイトは不可能ではないか?』 メイリン『あっ、レッドフレームのコクピットハッチが開きました!』 エド「ロウ? どうした」 ロウ「いや~、負けた負けた! 流石は切り裂きエドだぜ!」 エド「おう? 降参するってか?」 ロウ「ここまでやられちゃそれも仕方ないだろ? 俺はメカの専門家、ジャンク屋だぜ? こいつが戦えるかどうかなんて、この俺が一番よく分かってんだからさ」 エド「そうか……いや、お前もナイスファイトだったぜ! 俺もマイダスメッサーの作戦を思いつかなきゃ負けてたな」 ロウ「へへへ……プロのパイロットとここまで張り合えたんだから、俺も大したもんだろ?」 エド「レッドフレーム、立てるか? 手を貸すぜ」 メイリン『倒れているレッドフレームに、ソードカラミティが手を差し伸べます! 赤いMS同士、ファイトで芽生えた友情という事でしょうか! 素晴らしいワンシーンです!』 コートニー『ああ。ファイター同士、拳で語り合った後は何もかも丸く収まる。 これがガンダムファイトの醍醐味だ』 メイリン『それでは、ロウ選手のギブアップ宣言により、地球代表は2回戦進出を――』 ガキィッ!!(ソードカラミティの足元に何かが突き刺さる) エド「なっ?」 ロウ「何だ?!」 メイリン『えっ?! ソ、ソードカラミティの足元に、三つ又の銛の様なものが突き刺さりました!』 ロウ「誰だ? 誰の攻撃だ?! エド!」 エド「……ヤバいな……あいつ、もう嗅ぎ付けて来やがった!」 コートニー『青龍のゲートの方向だ! 何かがいる!』 メイリン『あれって……?!』 ロウ「青いMS……? 水中用か?」 エド「やはり来たか……ジェーン」 442 :絶対防御! ゲルズゲーガンダム迎撃作戦 [sage] :2006/01/18(水) 01 02 19 ID ??? ジェーン「エド! やっと見つけたよ!」 エド「一番マズいタイミングに一番マズい奴が来ちまったぜ……」 メイリン『あの青い機体は……? エド選手を知っている様ですが』 コートニー『連合の水中用MS、フォビドゥンブルーだ。あの鯨のマークを見ると、どうやら パイロットは“白鯨”ジェーン・ヒューストンの様だな……』 メイリン『ジェーン・ヒューストン?! 連合のエースパイロットが、何でここに……?』 ジェーン「さあ、説明してもらおうか?! 何故私を差し置いて、そんなロリを取った!」 コニール「え、私の事?」 ジェーン「二人で南米で暮らそうって……軍人を辞めて故郷で一緒になろうって言ったのに! エド、あんたがロリコンだったなんてさ!」 エド「話せば長い! 分かってくれ!」 ジェーン「分からないね! 何故私を裏切った! この浮気者ぉぉぉぉぉぉ!!」(エドに襲い掛かる) エド「うわっ! だからこれには深い訳がだな……」 ジェーン「言い訳なんて聞きたくない! あんたは誰にも討たせはしない……私があんたを討つ!」 エド「クソッ、何でこうなっちまう! ええい、コニール、後は任せた!」 コニール「ええっ?! エドはどうするんだよ!」 エド「俺は逃げる! あいつ、俺の惚れた女だけあって怒らせると怖いからな!」 ジェーン「逃げられやしないよ!」(魚雷発射) エド「どわぁっ!! は、早く会場から脱出を……」 ???「そうはいかんさ、エド」(突如四方八方からビーム攻撃) エド「うわぁっ! ……ガンバレル? 狂犬のおっさんか!」 モーガン「流石にジェーンに頼まれてはNOとも言えなくてな。大人しく捕まった方が身の為だぞ」 エド「クソッ、狂犬のおっさんまで抱きこんでやがったのか……ってうおぉっ!」(脇からもビーム攻撃) レナ「あの子を泣かせたからには承知しないわ。観念なさい、エド」 エド「バスターダガー! レナ教官かよ!」 ジェーン「さあエド! 年貢の納め時だよ!」 エド「クッ……ククク、なら仕方ねえか……こうなりゃ、反逆だぁッ!!」 メイリン『エド選手、激しく自業自得ながらもフォビドゥンブルーと105ダガーとバスターダガーに 果敢に向かって行きましたぁ――――――ッ!!!』 ――その後、地球代表エドワード・ハレルソンは3人がかりでボコボコにされ、医務室送りになりました………。 地球代表、二回戦進出! 次回、第四試合 ミネルバ代表vsプラント代表に波乱が?! http //anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1134955306/435-442 <中編 >第三試合 物言い
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…痛い 背中の火傷の痕が痛む まるで、何かを訴えるように その痛みを無視して、辰也はハンニバルを睨みつけた 最後に残った、復讐相手 この世でもっとも憎い相手 この男を、殺せば 自分達の復讐は、終わるのだ 「こちらに戻ってくる気になったかね。H-No.96」 「…黙れ」 短く答え…ナイフを持ち、身体能力を限界ギリギリまで引き出す 次の瞬間、辰也はハンニバルの背後に回りこんでいた 飛び散る血飛沫 辰也のナイフがハンニバルの喉元を引き裂き、真新しい血の池を作っていく 「それは…俺の名前じゃねぇ!」 通常ならば、致命傷となる一撃 しかし 「ふむ……動きのきれが悪いな。体力を消耗しているせいか」 「-----っ!」 ぱっくりと切り裂かれた喉で、しかし、平然とそういうハンニバル その傷も、見る見るうちに再生していってしまう お返しとばかりに振られた剣の一撃を、辰也はギリギリのところで避けた ぱさり、髪が数本、切っ先をかすって宙を舞う やはり、簡単には死んでくれない相手だ …だが 死なないのならば、死ぬまで殺すまで ハンニバルの剣閃をぎりぎりのところで避け、ナイフで受け流しながら、辰也はハンニバルに接近していく そして、二度、三度 何度も何度も、切り付ける 辰也を研究材料として確保する為だろう、ハンニバルの攻撃は、あくまでも辰也の動きを止めるための、足や腕を狙った攻撃 それに対し、辰也の攻撃は…全てが、急所狙い、一撃必殺 通常の人間ならば、その一撃で命を落とすような攻撃 それを、ためらい無く、何度も何度も、ハンニバルに放つ そして、ハンニバルは…その攻撃を、避けようともしない まるで、「無駄な足掻きをするな」とでも言うように…自分の不死性を、アピールするかのように 何度も切り付けられ、血を流しながら、それを即座に再生していく 「…やはり、スピードが遅い。動きのキレが悪い。そんな状態で、私を殺せるとでも思っているのかね?」 「……あぁ、殺してやるよっ!!」 呆れているようなハンニバルの言葉 だが、辰也は引かない 引く訳にはいかない ……こいつは、ここで、俺が殺す!!! 「ふむ。頭に血が上りやすい事がお前の欠点だな。H-No.96」 「それは、俺の名前じゃねぇっ!!」 眼帯に護られていない目に、ナイフを突き刺す 脳にまで達しようというそのダメージすら、ハンニバルはものともしない 即座に振るわれた剣が、辰也の鼻先をかする 「名前、か……広瀬 辰也、だったか?H-No.360が、お前に与えた名前だったな」 …ハンニバルの、攻撃が どんどん、スピードを増していく 辰也の体力が削られていっている点を考えても…それでも、早すぎる だが、そうだとしても、辰也もそのスピードに反応する 反応できるだけの動体視力が、身体能力が……かつて投与された薬の影響で、辰也には身についているのだ 「お前は、その名前があの男の…H-No.360が、人間であった頃の名前だと、知っているのか?」 まるで、暴風のように振るわれる剣閃 床が、壁が、天井が 剣だけではなく、振るわれる衝撃波によって削られていく 「それくらい……わかってるよ!!」 暴風のような刃の嵐を、紙一重で避け続ける しかし…辰也の体には、少しずつ、小さな傷が増え始める ハンニバルの攻撃を避ける為、動き続けている辰也 それに対し…辰也の攻撃を避けようともしないハンニバルは、その場から一歩も動いていない ただでさえ、H-No.2との戦いで消耗していた体力が、さらに削り取られていって それが、辰也の動きをどんどんと鈍らせていく それでも、ハンニバルを鋭く睨みつけ、辰也はこの戦いを、一歩も退こうとはしない なんとしてでも、ハンニバルをここで殺す その考えに……ハンニバルへの憎悪と殺意に、とらわれてしまっている 「だが……今の俺には、その名前しか、ねぇ。てめぇらに名前を奪われた俺には……この名前しかないんだよっ!!」 辰也のナイフが、ハンニバルの心臓に突き刺さった 深く突き刺さったそれは、簡単には引き抜く事ができず…辰也は新たなナイフを取り出し、ハンニバルから距離をとった …そうだ、いっそ、突き刺したままでいいのかもしれない 相手がそのままでいるとは思えないが、少なくとも、ナイフを抜こうとする動きの分、隙ができる 今度は、また目を狙おう 今度は、眼帯の下の目を あの、ハンニバルが言うところの「最強の目」を封じれば、こちらも有利になる 「…名前を?我らは、お前から名前を奪ったつもりなどないのだがね」 「……俺だって……人間から、生まれたんだ。両親がいたんだ……そいつらが、俺につけた名前が、あるはずなんだよっ!!」 恐らくは、死んでいるであろう自分の両親 だが、それが生きていたならば そうすれば、「組織」などに回収される事もなく……普通の生活を、送れていたはずだった 両親が…恐らくは、都市伝説絡みの事件で、命を落とした それが原因で、自分は「組織」に引き取られたのだろう だが、それさえなければ、普通に名前をもって、普通に、ごく普通の生活を送れていたはず……!! そんな想いを抱えながら、辰也はハンニバルに接近していく ハンニバルの眼帯を、その「最強の目」にくくりつけようと… 「…いいや、お前の名前は、H-No.96だ」 ----まだ、言うかっ!! 怒りが、辰也に力を与える 疲労によって落ちていたスピードが、戻ってくる 限界の、ギリギリのスピード それによって、ハンニバルの目の前まで、一瞬で接近した 握られたナイフが、突き出され……… 「何故なら、その名前は、父親である私が、お前につけた名前なのだから」 「-------え?」 思考が その言葉の意味を理解する事を…………拒んだ 理解を放棄した思考が…辰也に、致命的な隙を作り出してしまって ----っざく、と ハンニバルの剣が……辰也の体を、貫いた to be … ? 前ページ次ページ連載 - 狂科学者と復讐者
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ドン、と。ティファが出て行った直後に何かが叩きつけられるような音が鳴った。 導師の顔が青ざめる。誰かがいる。ティファ以外の誰か。 デッシュだろうか。ハーゴンは動ける身じゃない。ジタンかもしれない。 でも一番可能性が高いのはエリアを害したあの男で、その次は、 ドン!! ドアが弾けた。のっぺりとした機械の塊がこちらをのぞいている。 「あ、あ…」 そんな、導師はうめいた。こんな最悪の状況で来なくてもいいのに。利用するどころか、エリアのことで動転して逆に追い込まれてしまった。 どうする、ちらりと背後のエリアを見る。答えは、決まっていた。 「くそ、くるならこいっ!」 天罰の杖を構える。お世辞にも戦闘力があるとは言えない自分だが、エリアを見捨てるわけにはいかなかった。 あの時、あの洞窟で。自分たちをかばってこうして冷たくなっていく彼女を、ただ見ていることしかできなかった。 それをまた繰り返すのは、ごめんだった。 天罰の杖を翳し、エアロを唱える。杖から生まれた旋風がキラーマシンに吹き付ける。 やはり、キラーマシンに効いた様子はない。ボウガンが内蔵された腕を上げると、導師に照準をあわせようとする。 「この、このぉっ!」 導師は杖を魔力を送り込んだ。正直、度重なる魔法の連発で魔力は底をつきかけている。杖を握った手が果てしなく重い。 だが、諦めるわけにはいかなかった。 風を巻き起こす一方で、導師は自分の切り札の準備をする。 ゴォォォォ!! 風が更に威力を増す。 生まれた余波が、ただでさえ荒れていた室内を更に滅茶苦茶にしていく。 キラーマシンもさすがにその勢いに飲まれ、身動きが取れなくなっていた。 そして――――魔法は完成した。 「ホーリーーーッ!!!」 天罰の杖が一際強く輝き、光の奔流がキラーマシンを飲み込んだ。 「はあ、はあ…」 導師は天罰の杖から手を離すと、膝を付いた。 完璧に魔力を使い果たしてしまったようだ、思考が遠くなり、まぶたが重くなる。 だが、まだ気を失うわけにはいかなかった。キラーマシンを倒した事を確認するまでは―――― 〔各部損傷チェック。70%超過。任務の続行は可能〕 そんな。どうしようもない絶望の中で、導師は意識を手放した。 キラーマシンはボロボロになった腕を振るい、床に倒れた導師に振り下ろそうとする。 …だが、導師の命運はまだ尽きていなかった。 ガキン!と甲高い音が鳴り、劣化した金属の腕が落ちる。 振り向いたところに、顔面に剣が突き刺さった。 「邪悪に操られた機械人形。悪いが、壊れてもらおう」 各部から火花が飛び散る。 スライムナイトのピエールが珊瑚の剣を引き抜くと、キラーマシンは崩れて壊れたのだった。 ピエールは珊瑚の剣を収めると床に横たわる導師を見た。 エビルマージを一蹴した後。 ピエールはフライヤの遺体を丁重に葬り(ちなみにフライヤのエストックは形見代わりに回収した)、神殿の中に入っていた。 すぐにでもとんぬら、クーパー、アニーを探しに行きたかったが、日を暮れてから、外の気温はみるみるうちに下がっている。 ただ出歩くだけでも命の危険があった。 それで、一晩休める場所を探していたのである。 「命に別状はないようだが。あちらのお嬢さんは…」 傍目からでも良くわかる。すでに生気がまったくなかった。 ただでさえ魔法の効きは悪くなっている。もう、手の施しようはないだろう。 「聞こえるか。最後に言いたいことがあるのなら、私が聞こう」 ピエールはエリアに近寄ると、口元に顔を寄せる。 エリアはゆっくりと瞼を開けた。 その瞳は、もう焦点があっていない。 「私は…違う…」 「違う?何が」 「そんなつもり…なかった…そう…伝えなくちゃ…でも…逃げちゃ…って」 つぅ、と涙が伝う。 「死ぬこと…怖れていない…はずなのに…恐くなって…生き、たい…と…願って」 はぁ、エリアはと息を漏らす。最後の時はもう近い。 「それを、誰に伝えればいい?」 「風の戦士に……あの子に、クーパーに、ごめんな、さい…と――――」 「!!…クーパー様だと!?どこにおられる、ごめんなさいとはどういう意味だ!?」 ピエールはエリアの肩を揺さぶる。 だが答えが返ることはなく、彼女の表情は悲しみに満たされたまま、変わることはなくなった。 永久に…… 【ピエール 所持品:珊瑚の剣 エストック 第一行動方針:とんぬら・クーパー・アニーを探し、守り抜く 最終行動方針:ゲームを脱出し、諸悪の根源を断つ】 【現在位置:神殿一階医務室】 【導師(MP0、気絶) 所持品:天罰の杖 首輪 第一行動方針:ハーゴンの補佐、看病 最終行動方針:不明】 【現在位置:神殿一階医務室】 【エリア 死亡】 【残り 45人】 ←PREV INDEX NEXT→ ←PREV エリア NEXT→死亡 ←PREV 導師 NEXT→ ←PREV ピエール NEXT→
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じょうきとうのないとめありぃ【登録タグ TaKU.K し 曲 鏡音リン】 作詞:TaKU.K 作曲:TaKU.K 編曲:TaKU.K 唄:鏡音リン 曲紹介 一幕蒸気の音に夢を視て、彼女は結末を繰り返すそれは、メアリー・トレスの物語 「蒸気都市物語」二作目。 絵:薬屋 歌詞 朝の靄(もや)が蒸気の世界に立ち込め、 都市(まち)の隅まで溶けて、染めて 窓の隙間、気怠き朝日が不躾(ぶしつけ)に滑り込む 歯車、軋む音が響く 贅(ぜい)を凝らした鐘の音に揺れる 閉じた一室 乱るシーツ 長い髪から汗、滴(したた)る 深い眠り、夢の底で澱(よど)む景色 暗い帳(とばり)、開く先の世界 燃えて、堕ちていく飛行船 崩れ、果てていく時計の塔 毀(こぼ)れていく猛毒の城 眼が消えた人 その頂(いただき)で狂気と笑う女が一人で佇む 顔が暈(ぼ)やけ、曖昧(あいまい)になり、そこで目覚める 「怖くてひどい夢を見たのに、わたしは安心したの」 長躯(ちょうく)の鉄塔は際限なく跋扈(ばっこ)して、 臓腑(ぞうふ)の配管は悍(おぞま)しく絡まって、 小区の童(わっぱ)ら、詰め込まれて売買売 通例の儀礼さ 都市(まち)を見下ろす彼女 その眼(まなこ)、細めど夥多(かた)しき民は見えない 帳下ろして、寝巻きを着て、微睡(まどろみ)と見えていた 繰り返し何度も同じ悪夢の中、立ち尽くす 彼女が住む塔も鎔けていく 川に雪崩(なだ)れていく 相も変わらず女は笑う その声が脳裏に深く 突き刺さって、炭化していく 「貴女(あなた)はどなた?」 舞い踊る火の粉達 鉄塔の一太刀(ひとたち) 壊れていく人の価値 蒸気機関の虐殺 暴落の経緯(いきさつ) 紙切れへと変わる札 全てが色を失くす 全てが灰と化す 呪われたように 女は見知ったあの市長(ひと)で 彼女はそれに戸惑った その事実に、そして何より寂しそうな表情(かお)に 「ねぇ、貴女はどうして笑うの?貴女は何故泣いてるの?」 手を差し伸べ、光に呑まれて、 そこで目覚める 扉を開け、駆け出す彼女 流れる汗も気にしないで その刹那に火は放たれた いつもの夢のようだった コメント 名前 コメント
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このページはこちらに移転しました アイザックは消えていく 作詞/COOL METABOLIC どうかしてるよ その細い指先で 何を思って そそのかす どうかしてるよ その甘い口づけで 何を思って 脅かす 見渡す限りの雪原だったね 寒い季節だったから 人肌以上にぬくもりがあるものならば 何だって良かった アイザックは振り返らずに 冬の終わりとともに 雪解けの道を歩き出す アイザックは乾いた声で 「楽しかったよ」と 心にもない事を言って 消えていく どうかしてたよ あの蒼い双眸に 何を求めて 近付いた どうかしてたね 白く甘い吐息は 跡形も無く 消え去った 知らないどこかの風の香りの 染み付いたコートの中 その中に包み込まれる為なら 何だって良かった アイザックは振り返らずに 冬の終わりとともに 雪解けの道を歩き出す アイザックはふと立ち止まり 何も言わずに 違う風を待って 消えていく